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第35回 年次大会

第35回 年次大会 開催にあたって

年次大会運営委員長 田中 信将

日本包装学会は、第35回年次大会を2026年8月25日(火)・26日(水)の2日間予定で、東京海洋大学 越中島キャンパス(東京都江東区)にて開催いたします。
第35回大会は、対面による活発な議論および意見交換を期待し、前回大会と同様に会場開催のみとさせていただきます。
包装は、食品や日用品、電気製品、医薬品などの様々な物品を輸送・保管中の数々の劣化要因から守り、使用する消費者のもとへ最良の状態で届けるという必要不可欠な役割を担っています。この基本的な機能に加え、包装には販売促進機能・利便性向上などの様々な機能が要求されますが、昨今の生活者の価値観やライフスタイルの変化に合わせて包装の多様化、高機能化、そして合理化の要求が加速しています。さらに、SDGsをはじめとする国際的な環境課題への関心の高まりを背景に、海洋プラスチックごみ問題や食品ロス問題などの諸課題への対応、少子高齢化社会に適応したユニバーサルデザイン、グローバル化に伴う各国の規制整合化への対応など、包装が取り組むべき課題が一層増しています。加えて、新型コロナウイルス感染症のパンデミック後のライフスタイルに合わせ、包装への要求も変化しています。
このような包装に対する様々な要求に応えるため、第34回大会では会場開催による口頭発表と、ポスター発表を開催しました。いずれのセッションにおいてもレベルの高い発表と活発な議論がなされ、さらに、特別招待講演を開催しました。特別招待講演では「京テキ・スタイル〜プラからふろしきまで〜」をテーマに、総合地球環境学研究所の浅利美鈴教授を招聘し、大変興味深くかつ有意義なご講演が行われ、盛況のうちに大会を終えることができました。
第35回大会では、「包装・材料」、「包装・容器」、「輸送包装」、「加工・装置」、「環境・安全」、「評価手法」に加え、「包装改善・ノウハウ」、「経済学・経営学・社会学・情報科学」の分野を新たに設け、包装の未来を多角的に探究する口頭・ポスター発表および製品展示コーナーを準備いたします。また、第15回国際包装セミナー(IPS‘26)の同時開催も計画しております。なお、ポスター発表は大会初日の2026年8月25日に予定しています。
包装の各分野で活躍されている研究開発者の皆様が、日頃の研究成果を発表し、議論を通じて互いに切磋琢磨することで、有意義な大会になると確信しております。さらに、これからの社会を担う学生の皆様の口頭・ポスター発表への積極的なご参加もぜひお願いいたします。若い視点と柔軟な発想が、包装業界に新たな風を吹き込むことを期待しております。
大会運営一同、皆様の今後の研究開発と、世界に誇る日本の包装学・包装産業の発展に貢献できる大会となるよう、万全の準備を進めております。「包装を通じて社会を変える」というビジョンに共感いただける皆様のご参加を心よりお待ちしております。


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