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第55回シンポジウム

第55回 −医療安全に貢献する医薬品包装への提言−


医療の安全性をより高める議論が盛んに行われており、各方面において様々な取り組みがなされております。本シンポジウムは医療安全に貢献する医薬品包装とその課題に関して紹介していただき、医療現場における安全性に果す包装材料の役割に関して、最新の情報をもとに開発の方向性について議論していきたいと思います。
担当幹事:鈴木 豊明(藤森工業)、前原 隆(第一三共プロファーマ)、内野 泰秀(武州製薬)

日時 :平成23年6月9日(木) 9:45〜16:50
主催 :日本包装学会
協賛 :(社)日本包装技術協会
後援 :日本食品包装研究協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室 →地図を表示
〒140-0011 東京都品川区東大井5-18-11(JR大井町駅前)  電話: 03 (5479) 4100

プログラム:

9:45〜11:05 「医療事故を防止するための、医薬品の包装に対する人間工学的アプローチ」  
芝浦工業大学 工学部情報工学科 教授 大倉 典子 氏
我々は、医薬品の使用上の誤りによる医療事故を防止するために、工学の立場から医薬品の包装のユーザビリティ(使用上の操作性・視認性・快適性 等)を改善する研究を行っている。今回は医療従事者にとってわかりやすく間違えにくい医薬品の包装の表示方法や、取り扱いやすい包装について、研究事例を紹介する。
11:15〜12:15 「後発医薬品と医療安全」
 
横浜市立大学付属病院 薬剤部係長 小池 博文 氏
医療現場においては、後発医薬品の導入そのものがリスク要因であり、それを問題視する医療関係者も多い。横浜市立大学附属病院では、そのリスクを最小限にとどめ、むしろ医療安全に貢献できるように後発医薬品の導入を進めている。今回は、その導入の実際と考え方について紹介するとともに、医療現場における理想の包装形態についても考察したい。
13:10〜14:30 「服薬セーフティマネージメントとユニバーサルデザイン」
 
熊本大学薬学部 教授 丸山 徹 氏
医療安全を考える上で、医薬品適正使用の確実な実践が非常に重要である。これは、医薬品が使い方によっては,期待した治療効果を得ることができないだけでなく、有害事象の出現に結びつくためである。本シンポジウムでは、医薬品適正使用を実践する上でのユニバーサルデザインの有用性について事例を交えて紹介する。
14:40〜15:40 「特許に見る包装分野の開発動向 −医薬品関連−」 
 
西澤国際特許事務所 弁理士(元特許庁審判官) 伏見 隆夫 氏
最近数年間の特許公開公報の中から、医薬品や栄養補助食品のパッケージで、例えば下記のような今回のテーマに関連した特徴のあるものを多数紹介する。(1)安全対策や誤使用防止策に係わるもの (2)視認性、易開封性などの使い易さ改善策に係わるもの(3)酸素インジケーター付きなどの信頼性向上に係わるもの(4)RFID(非接触型電子式)タグやQRコードで管理機能を付加したもの
15:50〜16:50  「医薬品新バーコードの医療機関・卸での利用状況の調査報告」
 
株式会社スズケン カスタマーサポート部 医療情報室 長谷川 フジ子 氏
医薬品新バーコードの表示が開始されてから2年半が経った。医療安全(投薬過誤防止等)とトレーサビリティの観点から表示された新バーコードが医療機関や卸において、現在どのように利活用がなされているか、またどのようなニーズがあるのか調査した利用状況や今後の課題について報告する