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第50回 −食品事故(クレーム)の原因と対策ー

近年、消費者の食品への安全性に対する関心が高まっており、食品に対するクレームも多様化しています。消費者からのクレームが発生した場合、その対応により企業の姿勢が問われ、ひとたび対応を誤ると当該商品の商品価値を損ねるだけでなく、企業イメージの低下に繋がるおそれもあります。今回はこのような状況をふまえ、実際に寄せられる苦情の内容分析、さらにその中から具体的な食品事故(クレーム)の原因とその対策について紹介していただくこととしました。

担当幹事:石川 豊(食品総合研究所)原納 成伸(味の素)、 石原 智幸(吉野工業所)

日時 : 平成21年10月30日(金) 10:00〜16:40
主催 :日本包装学会
協賛 :(社)日本包装技術協会
後援 :日本食品包装研究協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室

プログラム:

10:00〜11:10 「密封包装品におけるピンホールの検査技術」
ニッカ電測(株) 営業部長 山中 明 氏

密封包装食品の事故例と対応。密封包装食品の保存を目的とする品質の保証及び維持する検査装置としてリーク検査機が必要とされている。各種リーク検査方式概要説明と中でも特に高速処理、高精度0.1μm以下の穴を検出可能である高電圧式ピンホール検査機の特徴を紹介する。

11:10〜12:10 「輸送損傷を防止する緩衝包装設計について」
全国農業協同組合連合会(JA全農) 生産資材部資材課 打田 宏 氏

産業において生産と物流は両輪である。農産物においても同様であり、産地から消費地に運ばれることによって価値を生み出すことから、輸送と包装は流通における最も重要な要素である。輸送における振動・衝撃の影響は傷、擦れ、疲労蓄積と様々である。これらについて輸送環境の解析と緩衝包装設計について実例に沿って解説する。

13:10〜14:10 「器具・容器包装の規格基準と試験方法」
 
東罐興業(株)紙容器販売本部 市場開発部 西 秀樹 氏

食の安全・安心が叫ばれる中、食品包装材料の規格基準は産学官協同で欧米との国際的整合化が進められており、試験方法に関しても都度改正が実施されている。一方、特に輸入食品においては重金属の違反事例が頻発している。ここでは、包装材料の試験方法の概要、国際的整合化における課題、及び違反事例と企業の対応に関し紹介する。

14:20〜15:20 「包装食品における異臭クレームの分析と評価」
大和製罐(株) 総合研究所 所長 加藤 寛之 氏

@異臭の定義、A最近問題となっている異臭物質ベスト22、Bにおい嗅ぎGC/MSとその応用例、C代表的な異臭物質の由来、D異臭分析の前処理、E異臭分析事例の紹介、Fヘッドスペース−GC/MSによる迅速測定例。
15:30〜16:40 「日本生協連に寄せられる消費者苦情の現状と現場における品質管理」
日本生活協同組合連合会 常務スタッフ 品質管理担当 佐藤 邦裕 氏

日生協には毎年3万件弱の商品苦情が全国の会員生協を通じて寄せられる。内容は異物混入を筆頭に容器・包装や腐敗・カビといったものが多数を占めている。ここ数年の目立った傾向として異味や異臭に関する苦情が増加している。多様化する苦情の一方で、従来から行ってきた製造現場点検の内容も変化を余儀なくされている。その一端を紹介する。